代表メッセージ

トヨクモ株式会社
代表取締役社長
山本 裕次
採用担当が山本社長に会社のことや採用への想い、またご自身の経歴について聞いてみました。
目次[]
証券マン時代に培った「時代の流れを読む力」でIT業界へ
増田
まずは山本さんの経歴についてお伺いします。
新卒では野村証券に入社されたとのことですが、その後、ITという業種が全く違うサイボウズに転職された理由は何でしょうか?
新卒では野村証券に入社されたとのことですが、その後、ITという業種が全く違うサイボウズに転職された理由は何でしょうか?
山本
まず、野村証券を選んだのは、お金持ちに会えるからという理由でした。
お金持ちになるためには、お金持ちに会うのが一番の近道だと思いました。
お客様と話しながら、お金を稼ぐには何をすればいいのかを学ばせてもらったのが野村証券での10年間でした。
とは言っても証券マンだったので、単純にお金のことだけではなく、今の世の中では何故このような物の見方がされているのか、
今後どういう時代が来るのかについては学んでいたつもりです。その中で1995年くらいに、インターネット関連の企業がアメリカで伸びてきました。
それで、これからますますインターネットが普及していくんだろうなという実感があったので、その世界に行ったという流れです。
増田
では、時代の流れを読んで、転職されたということですね。
山本
そうですね。もうIT業界しかないよね、という気持ちがありました。
元々は自分で会社を作ろうと思っていたのですが、ご縁がありサイボウズへ入社しました。
増田
元々は会社を設立しようと思われていた訳ですが、サイボウズに入ってからは何をされていたんですか?
山本
サイボウズに入って1年後に100%子会社の会社を設立しました。元々サイボウズに入社したのも、
「中小企業向けのIT普及のために役割が必要ではないか」という想いに共感して、その役割を私がやりましょうという経緯でした。
そういう意味ではサイボウズに入社したときから、中小企業へのITの普及には必要性を感じていました。
しかし、当時からそう感じていたにも関わらず、未だ実現できていない状態ですね。
もっとITを誰でも使える時代になった方がいいのにと思っていて、それを自分たちで実現したいと、今でも思い続けています。
『ITの大衆化』のきっかけは自身の経験から
山本
情報化が進んでいくとできることも増えてくるので、以前だと想像できなかったものが実現されています。
例えばスマートフォンひとつをとっても、端末の進化が著しいので何でも便利になりましたよね。
それなのに、まだ家に入るには『物理的な鍵』が必要になるわけです。
鍵を会社に忘れてしまった時なんて、どうしてこんなに不便なんだって思いますよね(笑)
インターホンを鳴らして、わざわざ奥さんに鍵を空けてもらわないといけないこの憂鬱さ…
「なぜ家は私の情報を認識して入れてくれないのか、私が所有者なんだからそれくらい認識してよ」という憤りを感じています。
増田
確かに…鍵を忘れた時なんかはかなり不便さを感じますね(笑)
では、山本さんがビジョンとして掲げる『ITの大衆化』は、ご自身が感じる不便さから来るものでもあるのでしょうか?
山本
そうですね、自分の日々の生活の中でイラっとすることは、だいたいITを活用すれば解決できると思ってます。
情報化社会化が進んだ世の中でも、まだまだ便利になり切っていないものは山ほどあるので、
早く便利にできたら世の中の人もより生産性高くできるはずですし、自分自身も生活しやすくなると信じています。
増田
では、このインタビューを読んでいる候補者に『ITの大衆化』を分かりやすく説明すると、どうなりますか?
山本
『欲しいタイミングで、欲しい情報が手に入る世の中』ですね。
まあこれは究極の姿なので、簡単に言えば情報がみんなのところへ簡単に流れていくということだと思っています。
そのために私たちは多くの人に情報が流れやすくするツールとか、そういうものを提供することで達成できたらと考えています。
私たちがやるべきことは何か、それ以外はやらないという決断
増田
では、そんな便利な社会を作るため立ち上げたのが『トヨクモ』ということですね。
山本
立ち上げたと言いますか…創業時はサイボウズスタートアップスという社名で、いうならサイボウズの部門長みたいなものでした。
本当に起業したという意味では、MBO(経営陣買収)したタイミングだと思います。
元々はスタートアップスって名前だからたくさんスタートアップしましょうということを目的・目標にして活動していました。
ただ、MBO後はそうもいかず経営者として資金面の問題も出てきました。
「利益を出さないと永続性がない」「永続性がないとお客さんも安心して契約できない」というように論理的にビジネスを考えるようになりました。
増田
最初は何を意識されたんですか?
山本
まずは着実に売上を積み上げることを強く意識してました。ここで重要なことは、『ビジネスモデルは変えなかった』ということです。
普通の会社なら簡単に売上が見込めるサービスを追加すると思いますが、トヨクモが目指している姿ではなかったのでやりませんでした。
自分たちに合っていて、なおかつトヨクモらしいビジネスモデルを色々試行錯誤しながら、確立していきました。
増田
やってみて違ったと思った時点ですぐに方向転換できるのもベンチャーのいいところですね。
山本
そうですね。まずはやってみて『その時には』無理だと感じたから一旦やめているだけであって、一生やらないこととは別物だと思っています。
「また変わった状況にいけばできるかもしれない」「その時には効率的な方法ができているかもしれない」というような将来に関してはひとまずおいておいて、
今はしないということはすぐ決められるので、そこがいいところだと思います。
増田
そうすると、決断力が大事になりますか?
山本
決断力というか、経営とは意思決定をすることだと思っています。
やることを決めるのもやらないことを決めるのもどちらも重要な意思決定であって、その中で私たちは『やらないこと』をよく議論して決めてました。
あれもこれも一度に多くはできないので、やらないことを決めることで『やるべきことに集中』できるようになるんです。
例えば、会社の資産を増やす方法は多くある中で、今の事業と全く別のことをやり始めるとするじゃないですか。
そうすると、その新しい事業を始めるにあたって様々なコストやリスクが出てきて、時間を費やすことになります。
その時に「果たしてトヨクモって『利益を出すための会社』だったっけ?」となってしまう訳です。
私たちは『情報サービスを通して世界の豊かな社会生活の実現に貢献する会社』なので、それ以外のことでリスクを背負うべきではないと思います。
明確に利益が出るのが分かっていても、トヨクモとして進むべき方向でないのならばやりません。
そして、従業員みんながその方向に向かって進んでいく会社でありたいと思っています。
トヨクモの目指す方向性
増田
トヨクモの社員全員が目指す方向性とは、さきほどから挙げている企業理念でしょうか?
山本
大衆化には広めるという意味があると思いますが、ただ漠然と『世の中に広めて大衆化したい』という訳でもないんです。
自分たちのやり方でできないところは、仕方がないとある意味割り切っています。トヨクモでは、お客様にまずは『小さなハードル』を越えてもらいたいと思っています。
小さなハードルとは、まず自分でHPで機能をチェックして、何ができるのかを勉強してもらうということです。
「こんなことができるんだ」という体験をお客様に自ら体験してもらいたいけれど、そのハードルを乗り越えられない人が世の中に多くいるのは知っています。
けれど、「それを乗り越えたらすごい便利になったよ」という声が広まることで、ハードルを越えてくれる人を増やしたいと思っています。
現時点でトヨクモが提供しているクラウドサービスは『kintone連携サービス』と『安否確認サービス』と『スケジューラー』の3つしかありません。
でも、企業の中に不便なことは山ほどあるので、解決できるように多くのプロダクトを出していきたいと思っています。
増田
トヨクモが解決できる課題はまだまだ沢山ありますね。
山本
まだまだたくさんあります。ここで大切なのは、私たちは高機能なものは作る気はないので、
トヨクモの製品に不足を感じて離れていくユーザーさんはこれから先出てくると思っています。
悲しいことではありますが、私たちがやるべきことは他にもたくさんあるので、そこにアプローチしていくことで世の中に貢献していければと思います。
それでも「トヨクモを一度は卒業したけど、最終的に見ればやっぱりあれが一番簡単だったね」と言われるような会社でありたいです。

トヨクモは世界へ、会社としての理想像とは
増田
あと他に山本さんが目指すトヨクモの姿はありますか?
山本
いずれは『世界展開』をしたいです。
そのためには、少なくとも日本チャンピオンに…つまり日本である程度いけるという姿にならないといけないと思います。
私たちは意外と堅実な会社で、無茶なことをやってサービスを継続できなくなるとお客様に迷惑をかけてしまうと認識しています。
自分たちの実力を認識しながら、「チャレンジできるぞ」という状態になれば、世界にチャレンジしていきたいですね。
やはり経営する上で『身の丈の意識』というものはあり、大きく外れないようにしています。
増田
ベンチャーと聞くと一見無謀でもチャレンジする、という印象がありますがトヨクモは違うようですね。
山本
いきなり突拍子もないチャレンジを始めると、当然リスクが伴いますよね。
リスクを顕在化させるとお客さまにも従業員にも迷惑をかけるので、自分たちの身の丈に応じた成長をしたい意識があります。
世界に挑戦するという意味においても、『世の中に誇れる会社』にしたいです。
増田
誇れる会社とは、具体的にどういったものでしょうか?
山本
証券マンをやっていたので、様々な会社のビジネスモデルを見てきているんですよ。
リスクに強い会社とか、素晴らしいなと思える会社を数多く見てきました。
その中で、高付加価値のサービスを生み出して、従業員の満足度も高くて給料も高くて、休暇も多くて…というような、
お客さまも含めて全員ハッピーという会社も世の中にはあります。どうせ会社を作るのなら、そういう姿を目指したいです。
トヨクモも給料を高くして休暇も多くしたいですし、働いている従業員の満足度が高い会社の方が働いてて誇らしいと思いませんか?
増田
そうですね、その方が良いです。誇りをもって働けば、プロ意識も芽生えるのではないかと思いました。
トヨクモのビジョンへの共感
増田
今まで会社のビジョンや山本さんの思いを伺いましたが、一緒に働く従業員についてはどうでしょう。
採用面で言えば、トヨクモのビジョンに共感してくれる人がいいのでしょうか。
山本
もちろん、そうですね。『情報化によって便利さを感じたことがある』なら、
さらに情報化を通してお客様に便利だなと感じてもらえるようなことを一緒にやりたいと感じる人に来てほしいですね。
増田
では、どちらかというとみんな同じ方向を向いて頑張ろうっていうところを目指していますか?
山本
そういわれると、どうなんでしょうね。私たちトヨクモが向かっていく方向はありますが、自分の人生にはそれぞれ考え方があると思うんですよ。
なので、同じ方向を向き続けてやってくれるっていうのも一つですけど、違う方向に行きたくなったと感じたら卒業していく、というのもひとつの方向性ではあると思います。
新たにやりたいことをどんどんやっていく人生でも、私は悪くないと思いますね。
増田
トヨクモにいる間は同じ方向を向いて頑張っていきたい、ということですね。
先ほど伺った「世界に行く」となると、また求める人材も変わってきそうですね。例えばグローバル志向のある方ですとか…
山本
色々なフェーズがあるので、一概には言えませんが、例えば、海外に行くとは言っても最初は日本のトヨクモのビジネスを知らなければ、
とても成功するとは思えません。なので、根本的なところで言うと、『共に成長できる人』が良いですね。私たちも海外へ行けるくらいの成長をしていくし、
その社員も一緒に成長することでやりたいことを実現させていくという姿が理想ですね。共に成長していく人であれば、トヨクモでの活躍の場は広がっていくと思います。
疑問を感じよう、それを口に出してみよう
山本
ただ適材適所があると思うので、全員が同じである必要はないと思っています。
他に働きたい方の特徴を挙げるとすれば、『常に疑問を感じる人』の方がいいですね。
「こう変えたらもっと便利になるのにな、もっとお客さんに分かりやすくなるのにな」であったり、
「何故こうしてるんだろう、もっと正確にするためには?もっと効率的にするためには?」のように、多角的な観点で疑問に思える人が嬉しいです。
増田
物事に対して好奇心旺盛ということですね。
山本
『好奇心を持っている』…とても良いと思います。何事も疑問を感じることがスタートになるので、そこがないと何も解決しないんですよね。
増田
確かに私も入社してから「なぜこうなってるか考えてね」とよく言われた記憶があります。
山本
はい、大切なことだと思います。ただ、私たちも固定観念にとらわれることもあります。
「過去こうやってたから」という習慣があると非効率さにも気がつかないんです。また、変えようと思った時になんとなく腰が重くなってしまうんです。
でも、素直な気持ちで物事をとらえる力がある社員がいて、そしてその新しい好奇心を受け入れられる土壌が会社にあればさらに良くなっていきそうな気がしますよね。
そういう人に活躍してもらえる会社にしたいです。
増田
発信するとか、吸収するとかは新卒時代から意識されてきたんですか。
山本
意識するというよりは、私の場合は完全に性格でしたね。新しいものが好きだったんで、なんにでも興味とか疑問があったんです。
興味とか疑問ってそこに理由は必要なくて、なんとなくでいいと思うんですよね。新しいことをやってみたくなる人の方が向いてる気がしますね。
増田
なんかベンチャーらしいですね。
山本
ただ、今トヨクモがベンチャーのフェーズかって言われたら、そうでもないかもしれないです。
いろんな部門があってベンチャーフェーズのところもあれば、そうでないフェーズの部署もあると思っています。
必ずしも昔のようにいかにもベンチャーらしい人だけが必要な会社では無くなってきてるとは感じています。
増田
先ほどおっしゃったように適材適所でいろんな人が必要ということですね。最後に山本さんが社員に求めるものはありますか?
山本
今までのものに加えるとすると、自分で学ぶ姿勢でしょうか。
知りたいと思って行動に起こせる人は素敵だと思いますし、そういう方と一緒に働きたいと思います。
トヨクモで私たちと一緒に挑戦していきたい方のご応募をお待ちしています!
